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東京スカイツリーと東京大空襲  その1 [その他]

長文になりますがぜひ最後までお付き合いください。 一人でも多くの方がこの記事を読んで、何かを感じて下さったらありがたいです。

母に
『子供たちとスカイツリーに行く約束をしたから行こうう。』
と言われスカイツリーに行ってきました。

子供たちはノリノリでしたが私は
『並ぶの嫌だし、値段は高いしいやだなあでも。子供についていかなくちゃいけないし仕方ない一緒に行くか。』
と付き添っていきました。

四人で展望台に上りコンクリート色の景色を見て、並び疲れた子供にソフトクリームを食べさせて何とか復活させると・・・・

母が
『ちょっとあっちのほうの景色を見てきたいからここで待っていてくれる?』
と言いました。

私はその時ハッとしました。
自分と自分の子供のことばかり考えていて、母がここに来たいと思った
理由に気が付いてあげられなかった自分を情けなく思いました。
ただ、孫たちが喜ぶから連れて行ってあげようと思っていただけではなかったのです。

母は上の子と同じ年にこの場所で、東京大空襲にあったのです。

とりあえず子供にそこで待っているように言い聞かせ、母と一緒に外を見ました。

『あそこはこの間死んだおばちゃんの通っていた女学校だったのよ。』
『あのあたりに通っていた小学校があったはずなんだけれど。』
『空襲の時は錦糸公園に逃げたのよね。』
『あの辺がうちだったはずだわ』
すっかり変わってしまった街並みを見ながら、記憶をたどって母が話しています。

その話を聞いているうちに、私の眼下に広がる景色は、コンクリートの山から
古い木造の長屋が並ぶ街並みに代わり、火の海になりました。
ゆったりと流れる川や、美しい橋には山になった焼死体が・・・・
想像だけでもこれだけ心が痛むのにそれを目の当たりにした
子供たちのショックはどれほどのものだったでしょう。

母や祖母から、何度も空襲の話を聞き、わかっていたつもりでしたが
この足元一帯が火の海になり、大人も子供も年よりも、みんなが逃げまどい、苦しみ、死んでいったという事実を、これほどリアルに感じた事はありませんでした。

つづく・・・
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